不完全ハーベ6

すべて個人の意見・感想です。ネタバレ注意。

Gメン!感じるな、感じろ。

愛すべきバカことG組の彼らと一緒に笑いあえる最高の夏!!!!


事前の情報からどうにも大好きな戦隊のにおいがするぞ!と期待半分、漫画原作実写化の様々な恨みにより不安半分だったGメン。

面白え方にぶっちぎり一位だよ。

誰だ不安とか言ってたやつ。僕だ。


令和戦隊は特に展開の速さやアクションのテクニックも上がって好きな作品が多い。

予想通り、振り返る隙を与えない展開の速さと勢いに2時間の上映時間は体感10分だった。

登場人物の心情を軸にして場面の切り替えをしたり、カメラを回転させながら画を捻って現在地を見失わせたりと時間の圧縮力がストロングスタイル。


そんな爆速進行でも話の流れを見失わないのはストーリーの時間が真っ直ぐ進んでいるから。

回想は必要な所だけ、短く。画面四隅を暗くして色収差の効果。パターンでここは過去です!の主張がある。

画面の奥で動いていた事が繋がって大きな話になるのも良かった。肝田がチーコの髪をかいでる→プロレス談義→他人紹介の仲に、みたいな。

時間軸に対して生真面目なのが良い。ただでさえごった返してますから、ストーリーが実直に進行するのはストレスフリーです。

圧縮しまくってるから無駄がないし、観易い。手練れの味わいがする。


さらに実直な点で着目したいのは、やはり伊達の下りであったり下ネタの下りですかね。

漫画連載当初は2010年代。その時はその時なりの良さがあったと思いますが、当時のノリのままやると事故ってたでしょう。

伊達は勝太の反応が周りと違うから不思議な生き物を見ている目を向けていた。超人なのが当たり前なのに足折れてないか心配してくれるし、お構いなしに啖呵を切る。

ゲイであるのもそうだが、偏見を超えて真っ直ぐぶつかる様がシンプル嬉しくて好きになるの分かるよ。

なんなら伊達の告白に「女の子の方が〜」ではなく「ドキドキするのは〜」と答えていたのがより好ましい。

勝太は「本当にいいやつ」の補強になってて素晴らしかった。琴線に触れると手が出るタイプではありますが、そこはヤンキーもの要素と言う事で棚上げ。

好きは優劣じゃない。真っ当に怒る。

勝太は真っ直ぐに相手の気持ちを受け止める。その地に足ついた印象はバカやって散々下ネタが飛び交っても人として踏み外さない大きな軸。

人の大事な気持ちを彼はコメディ作品でありながら、ちっとも笑わない。

どのシーンもじっと見つめてくる勝太の瞳に真心があったな。


恋愛も女の子大好きだが手順は踏む。大切に思う人を傷付かせたくない、そんな事したら許さねえってんだよバカヤロウ!なんだよな。かっこいいなあ。

これに限らず、ヤバい事してる人にちゃんとツッコミ(反論)がはいるのでモラルセンターが割としっかりしてました。


ここまでの土台があって初めてコメディが楽しめる。

いかに心を開けて笑えるだけの好感度があるか。


コメディの話をしよう。

なんと言ってもGメンはしっかり笑えるコント集と言っても過言ではない。

役者陣が全力で面白えのは俺!をやってたのが伝わる。

アドリブに振り回されて訳が分からなくなっている天然岸優太!

天然の美味しいどこどり竜星涼

ボケもツッコミもお任せあれ着火剤矢本悠馬

比較的まともだが昭和ネタ天ドン森本慎太郎

芸人のテンポ感でプロいじられりんたろー。


G組最高!キャラが立ってて、みんないい奴らなんですよ。役者陣みんな好き。


アドリブをかまされて役者が素で笑っているのを本編に思いっきり組み込むの初めて見ました。

この手法?これ自分的には凄くヒットで「誰かの笑いにつられて笑う」がスクリーンと観客で作用するのが面白かった。

役者が面白がってるのを感じられる。その空気を観客って結構察するもんなんだなって。

舞台でも観客の反応で役者が気持ちよくパフォーマンスするとまた一層盛り上がる。そう言うナマモノ感が映画と言う一方的なメディアでもあった。

ちゃんと映画のリズムが観客を乗せてくれたからこそでもある。この映画、楽曲も大変主張があってノリが良いのですが、音ハメで客をノセてくれてるんですね。

このリズムに身を任せてたらご機嫌な奴らがやって来て、ゲラゲラ笑ってる空間に居たら聞き流してたのに自分も笑うみたいな感じでした。


アメリカのホームドラマ、所謂シットコムで「HAHAHA」が入れてあるのにシステムとしては近いか?本当に笑っていて、普通ならNGなシーンを使っているのでより自然な誘導でした。


自分が笑けた場所TOP3!発表!

・出会い頭フー

岸さんガチ笑いやんけ、とツッコミを入れつつ笑わずにいられない。

・ちんちくりん合戦

伊達が認める時に詰まってるのがシンドイのよ。

・肝田マスク参上

要素の全部がオモロくて最高。実際は4分歌ってたと聞いて更にウケた。

予告で吹き出したのは110でした。出オチ感たまらん。

あと自動運転の時代とかハモろうよ〜も好きだな。

まあ大体笑いどころで笑ってますね。


ただ、やっぱ下ネタよりキャラがバカなことやってるほうが楽しかったから、そこに力む事ないな。

キャラクターを好きになってもらう事を重視しているのはキャラ紹介とかしてるので伝わる。

映画の内容は若干のとっ散らかり感があるのだけど、一本芯が通ってるのはキャラ。キャラに嘘がない。

キャラに生き血が通っていれば突飛な行動も納得いく。(反対の状態は物語の為の駒として登場人物が動く事。良い悪いではなく、作り方の違い)


これ僕はff15商法って勝手な括りに入れてる。

6人目の仲間として画面を通して彼らに寄り添う。

キャストによるG組のわちゃわちゃ動画とか、役者とキャラをラップさせてより現実に近い存在にしてた。

エンディングのオフショットもその一貫だろう。

好きになった愉快な奴らの愉快な行動。それだけでたまらなく楽しい。

キャラを好きになれた人はめちゃくちゃ評価が高くなるタイプの作品。


最後にアクション。

戦隊シリーズ好きなもので、1番盛り上がった点です。

全部好きで話がまとまらない。どんどん行こう。

最初のアクションシーンは勝太が強い事を魅せる。

作品全体からすると大振りのアクション。漫画的に人が吹っ飛ぶ。この後のvs3年でも同じ。


自分が盛り上がり始めたのは神社から。

突然仕掛けられて最初は防御から入る。勝太はスイッチが入るまでは「いなす」それが本当に強い奴ムーブで好き。

瀬名はすごい「足」だったな…。二次元頭身でタッパがあるからすごい、足。

踵落としですかね。足の長さが威力そのものに見えてかっこよかった。

でもこのシーンで印象に残ったのは負けた後のオロオロした目。「違う」って分かった顔。仲直り出来て良かった。


ゆうなちゃんを気にしながら後退する勝太も気に入ってる。気にしてたよな?(何度も観てるけど人は主観で観る悲しき生き物)喧嘩してても周りが見えてるタイプなの良い。松永から逃げてる時、レイナを優しく誘導してる手の仕草も注目です。


そしてそして、中間テスト。

ここも防御から。パンチが飛んでくる瞬間両手でガードした所。プロボクサーの速さ。目線も伊達ガン見。

標的から目を逸らさないのが戦いでは大事。ここの勝太は伊達がとても強いので瀬名の時より集中度上がってます。

ワイヤーを使ったアクションも出てくる。3年は強さをアクロバットな画で見せて「伝説のGメン」に説得力持たせてるのかな。次元の違いはワイヤーで。


公園での告白と丁度よくポップアップするヤンキー。

名もなきヤンキーと化したエイトボール。もといアクション部の皆様。ここヤバかったです。

紫の人、階段落ち2回くらいしてない?そもそも階段で、手摺りから落ちたり、激しくて気合い入ってる。力入った。しかもそこで掛かるランラン。

夜明けの前(昼)の公園で、まっすぐで、すこやかで、まっとうで、しょうじきな心に触れた伊達は青空と青草をバックにランランとヤンキー吹っ飛ばしながら降りてく。

気分が良過ぎるだろうがよ。

更に勝太はブランコを使ったアクション。現地にあるものやセットを生かしたアクションほど燃えるものはないね。支柱を軸に蹴り技を繰り出すのも気持ちいい。岸さんの身体能力の高さよ。

作中トップクラスに盛り上がったアクションはブランコごと蹴りが入り、鎖がチャリチャリ鳴っているところです。金属音が入ると緊張感増す。インパクトが音として残るのもいい。すげー好き。


瞳先生を助けるシーンでは勝太と伊達による2人はプ……背中合わせって良いよね。

なんと言ってもテーブルスライディング。速いんだこれが。ここだけ何度も観たい。テーブルから力抜きながら降りるのも好みの男過ぎる。

瀬名のやられっぷりも良い。それはもう雨宮先生も思わずギュッとしますよ。アクションはやられてる方が頑張らないと盛り上がらない。流石、キョウリュウレッドって感じた。

特撮通った役者はやられるの自然に上手いから良いよね。(サンプル少ないですけど、知ってる限りだと頭一つ抜けてる印象)


勝太とレイナが松永と鬼ごっこ。一気に話が展開していく後半戦の序章。

路地裏ではカメラが小さく揺れながら逃げる二人ににじり寄って行く緊迫感。

手下に見つかるや狭い場所でごった返した応戦。からの蹴りでガードフェンス倒れるの興奮した。

厳密な名前分からないんですが、前蹴りの足裏当てる版。ヤ○ザキックの中段版。ちょい柄の悪い蹴りが大好きです。ありがとう。瀬名も天王会戦でやってて嬉しかった。


アクションの話からズレるが、薙が倒れて来るシーン。勝太はすぐ近寄るのに薙から離れて柱にくっ付いていて「仲間が怖くて」近寄りたくない気持ちが仕草に現れていた。カメラもずっと揺れていて不安を表している様に思えた。

そんな一人で抱え込んだ勝太に八神が語り掛けるのがグッときたな。ちょっと勝太泣いてますよね。スマホ取るのも慌ててる。

そこから天王会戦で瀬名が来て、梅田が、薙が、音楽も軽快な仲間とはしゃいでいたものに切り替わる。

コテコテ演出大好きだ。もう大丈夫。安心してアクション楽しんでね、の合図。

更に肝田が登場して今作最高のカメラワークが始まる。

肝田のプロレスで見せる位置が変わり、梅田の豪快な机割りから天王会の人を流がす動きに連動したカメラワーク、肝田の絞め技、カメラ移動して瀬名の蹴り、カメラ戻ってさっきと違う技をかける肝田。

この後が最高で、瀬名が「来いよ」と言いながらフレームアウト、梅田フレームインして突撃の移動に合わせてカメラが梅田の背後に居た薙へ焦点を変える。

カメラワーク最高過ぎてヤバかった。ヤバかったよ。

滑らか。肝田の締めも最高。みんな主役だ。好きだ。


天王会戦第二ステージでは勝太のソロステージでございます。

天王会の皆様が黒服なので、上着を脱いでワイシャツの勝太は視覚的に埋もれない。動き全てが見れて親切設計。

加藤にキレてる勝太は後ろから攻撃を受け、バランスを崩してもすぐ持ち直す。持ち直せる体幹エグい。

最初は防御からの勝太の手加減なしな攻勢。足技で華麗に引き摺り落としてもタコ殴りするし、されるし、泥試合です。

原作だと勝太はパンチが強いイメージなんですが、映画では足技も多く、アクションの種類も手数もあって非常に華やかですね。


合流したG組とGメン。仕切り直して最後の戦い。

喧嘩とか祭りとか言えない。悪が悪としてやり切っているので戦いです。勝太はヒーローなんです。

赤いスニーカーの勝太と八神。新旧「赤」が揃った。

そして伊達の見せ場とG組から瀬名が一人このステージでカットがある。他三名とは明確に扱い違いますね。

勝太と八神が「赤」なら「青」は瀬名と伊達ですから、そう言う赤青バディの図を見出しました。

音楽に合わせて八神が殴り、殴られた勝太にカメラが切り替わるところ、あまりにも気持ちいい。

凄く動く田中圭さん新鮮で別の感動があった。もう役者みなさんほぼ自分でアクションされてますよね。吹替えはバイクと車くらいだと思ってる。

瀬名もそうだし加藤とも素早い攻防をする勝太。岸優太あんたが優勝。攻撃をかわすのにバク転までするし、加藤のコート捌き、ひらみも綺麗で二人が踊ってるところずっと観たいよ。

怒涛のアクションあまりに好きでどうにかなりそう。


アクションシーン全部良かった。たっぷりあって最後まで余さずパワフル。個性豊かなファイトスタイルはキャラクターを一層引き立てて、シルエットと動きでその人と判別出来るレベル。

好きー!


好き過ぎて一時停止しながら誰かに「ここ!」「ここ!」って話したい。2時間の映画を5時間にさせる。


締めよう。

エンドロールが過去一好きな映画でもあって、素直に好きって言えないピュアな勝太とレイナがずっとはしゃいでいて、もう半分くらい岸さんと恒松さん自身なんですよ。可愛かったな。

1番最後のとこもそう来たか、みたいな愛情表現でにやけが止まらんね。

そしてメイキング、オフショットも入れる。ボツにしたカットもあり、本編に使わないのが正解なんだけど、それも観てみたかったやつでお得感増し増しでした。

仲が良い現場だったのが伝わりますね。


この映画を見終わって漠然と楽しかった記憶を抱えて帰路に着けるのは、映画が終わってもこの世に生きる役者の中にGメンの皆んなが居るのを確かめられたからかもしれない。

寂しくない。また会える。

 

きっと役者が死ぬまで僕はGメンの彼らを思い出し続けるだろう。

 

キラメイジャー 0〜20話

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せっかく観るんだし、今度は感想とかを書き留めておこうと思い至った次第。

ゴーカイジャーから入り、これが周年ものなのでネタとか知りたいじゃないですか。色々と他の戦隊も学びたい気持ちになりましたので、ゼンカイジャーを駆け抜けました。主な理由はツーカイザー。

そしてキラメイジャーはテン・ゴーカイジャーのレジェンド枠と言っても過言ではなかった。今度の映画でマベちゃんがお世話になりますので楽しく履修して参りましょう。

 


0話。

結局変身しないんカーーイ!!

それぞれ違う分野で活躍する関連性のない人達を集める必要がある。と、1話でメンバーを揃えたい様式美を守りたい。を同時に叶える賢い0話。

ドンブラザーズを知った身で言えば、なんて優等生なんだろうかと褒めたくなる。

eスポーツの選手を子供が憧れる職業(?)としてカウントしている所がイマドキ感あります。憧れの職業にYou○uberが上がる時代です。

風呂敷的何かを被るマブシーナがダサ可愛い。


1話

満を辞してレッド登場回。

普通の高校生は絵を描きながらヒャフー!しないとは思いますが、実はもっと周りの目は気にせずにキラメキを解き放ちたい充留君。

ファイアに認められて立ち上がる。わかるよ。一人で描いてたって楽しい。でも褒められればもっと嬉しいんだ。

だが為朝は普通の高校生にリーダーシップを感じない。正直、観てて為朝の方がリーダーシップや作戦立案力があると思います。見た目もかっこいいし。(身も蓋もない言い草)


2話

やっぱりレッドな回。

キラメこうぜ。をお題目に掲げる本作品において、正解の答えは個々人がキラメいていてこそで間違いないのです。

ここで瀬奈が我慢する方を選んでたらキラメキが減ってキラメイエネルギーが足りず、結局戦力ダウンな気もしますね。そう言う回ありそう。

石人間の涙が石ってのが良いですね。鍾乳洞で水が垂れ落ち、結晶となっていくのと似たニュアンスで自然な演出。クリスタリア人は体内の水分もミネラル豊富なんだろうか。


3話

問題作の回。

どうして時雨を止めなかった。

死ぬほど笑った。

天然ボケややナルシ入り真面目青年だと思いきや、いきなり、まだ3話で、キャラもまだまだふわふわしているここでやりたい放題ですよ。時雨はもう何でもありになった気がする。

なんか色々良い話もあった気がするが記憶がない。

マンリキ。


4話

ガルザ劇場回。

オラディン王が生きてて欲しいと願うマブシーナの無垢な願いを弄ぶガルザ。なんて酷いんだ。

それはそれとして、なんて美味しい設定持ちなんだ。出来た兄弟を持つと卑屈にもなる。中村さんこう言う演技上手いからなあ。今後も楽しみですよね。

ウルトラマントリガーでも見かけたけど、戦闘中の人物を舐めるようにグルグル回るカメラってどうやって撮ってるんだろうか。

3Dならどんなにオブジェクトにカメラを近付けて高速で動かしてもぶつからないけど、生身の人間にどうカメラを使ってるのか興味しかない。


5話

じじまご回。

不憫キャラが自分の中で定着しつつある為朝。有能イケメン過ぎて不憫にしないとバランス取れないんだと思う。僕は飄々としている強くて重い過去持ちキャラが好きなので例に漏れず彼も好き。

しょべ爺も元気でいろよ。推し孫を可愛がってくれ。

割と本気でギャグ回でいいからタメスキジャーが結成される日を願ってます。


6話

ごちゃい回。

セクシー小夜お姉さんと幼いヘリコでキュートなコンビだったのが幼女と幼女になり、あざといが爆発していた。

やっぱりキラメキがないと戦力外なんですね。誰かを助けたい気持ちこそ小夜さんのキラメキだなんて、一番ヒーローかもしれん。

充留は想像する喜び、為朝は…なんだ?瀬奈は真剣勝負に全力で挑むこと、時雨はかっこつける意地。今回も良い作戦を立案した為朝だけど、彼のキラメキが分からない。一先ず小夜さんが根っからのヒーローなのは分かった。

タイトルを見て幼体化させる邪面師が出て来るのかと思いきや、普通に頭打って記憶を無くしたのが意外だったなあ。


7話

レーニングのやり過ぎは効率が悪いと科学的にも証明されている回。

文系の充留には基礎トレが最も大切なトレーニング。スポーツ選手でもある瀬奈は流石で分かってますね。

面白いのは実戦を行い、俗に死にゲーをさせる為朝です。彼の行動はゲーマーとして成り立っている。この前のネアンデールタール人邪面にしても名前の違いは特性の違いだから気にしていたのだと思う。

お疲れ充留に同情しかなくて、こっちも重い気持ちになったな。一人でいる時間がないとイメージを整理出来ないもの。


8話

光の巨人回。

光の…ウルト…何でもないです。

オラディン王は次元の狭間にでも居るのか?生きてるのか死んでるのかハッキリして下さい。でないとガルザのメンタルがギタギタになる瞬間を見たくなります。例えばキラメイストーンオラディンみたいな形で復活とかあるかもしれない。

みんな「ごめんなさい」が出来る良い子で教育番組だった。チョキを優しく戻してあげる為朝、何?その仕草何?気持ちが通じて握りたいけど、気恥ずかしさもあり途中でやめる仕草ですか?

赤黄が一番仲良くなりそうだから青春シーンを敏感察知。


9話

百人一首回。

瀬奈お嬢様が競技かるたも出来る多芸なお嬢様だと判明する。和装をしているので名のある試合に数々の参加をしていたんでしょうか。

相手を意識し過ぎて悪い事をしても謝って許してくれる人が居るって得難い。そうは思いませんかガルザ。

競技の場に居たのはオラディン王の許しは二度と得られない暗示だと思った。

上の句を読むだけで向き合う相手の居ない立場。


10話

目指せヨドンアイドル回。

時雨タイムなのでホラーな絵面も台無し、もとい中和されてる。時雨回は毎回当たりなのか。面白くて面白くて大好きだ。あと小夜ねえと時雨のコンビがいい感じです。

でもストーカーガチ恋は本当に俳優の人生を潰す行為になる。ダメ絶対。

最後は女の子は女の子と、でオチもつきました。小夜さんは強いので上手く捌けそう。


11話

エンドレス死にゲー回。

ゲーマーの才能とは動体視力の良さ、指先の柔軟さ、集中力、分析力、諦めずに何度も同じ敵にトライ出来る粘り強さです。遺憾なく発揮出来ていたと思います。

邪面師がメンタル崩壊するほど繰り返した根比べをしておきながら自分の身に起きた事は仲間に言わない。為朝かっこよすぎか。だから不憫にも髪の毛引っこ抜かれたりするんだ。

しょべ爺、孫がめちゃめちゃかっこいいですよ。


12話

ワンダーー!!回。

キラメイジャーを見始めた理由であるクリスタリア宝路登場。テン・ゴーカイジャーでレジェンド出演されていた時は髪が短く、クリスタリア要人(王子ぽい雰囲気)だったのでワイルド爽やかな見た目にトンチキ行為が炸裂し置いていかれる。

ワンダー開脚って前回の「本気の為朝君」の開脚と既視感があり、つまりキラメイでは開脚こそが強さの証明なんですね。(違います)

マなんちゃらフニフニの下りでアイムにコロッといっちゃうのも然もありなんでした。

たぶんこの人、めっちゃ好きになる。見える穴してる。


13話

養子のお兄様回。

目が覚めたら身体に石が埋め込まれて人間じゃなくなっていた、なかなかワンダーな事件なのにニッコニコで養子になるの宝路の精神構造が分からな過ぎて戸惑う。しかも30年帰っていない約47歳のにいに。

これにより無鈴がどうして異星人と友人なのかが判明した上、マブシーナが10代の女の子ではなく大人の女性と相応である事も察した。

国が滅びても辞めなかったお宝探しが一体何なのか。シルバーなので悪い事では無いと思うんですが「ヨドンは良いぞ」おじさんの差金かもしれないのでまだまだ油断ならない追加戦士であります。


14話

銭湯回。

こ、この銭湯は!実家の様な気持ちになりますね。

宝路の肌色率が高過ぎて終始服の心配をしてしまい落ち着かない話だった。めちゃくちゃ良い話もしていたはずなのにあまり記憶がない。

充留が宝路の後をついて来てるのが後輩感あって良かったし、未熟なキラメイストーンと未熟な戦士達に助けられるのは宝路のダイアモンドな心の壁を貫きました。

宝路はクリスタルなのかダイアモンドなのかそこが気になる。


15話

テレパシー能力強すぎ回。

時雨の奇声が笑いのフックになってしまっているので冒頭からダメだった。何してても面白くなってしまうまである。が、今回は宝路とペアで細かいところに気付く鋭い洞察力を発揮していた。かっこいいね。

クランチュラも遂にキラメイジャーと邂逅して敵の幹部が見えて来た。ヨドン軍の掘り下げもそろそろ欲しい時期ですね。

あとクリスタリア幸せ期ももっと見たい。兄妹可愛い。


16話

マシュマロ回。

邪面師のデザイン良かったですよね。動きもユニークで楽しい。

さて、宝路の恋路に突っ込んでくる瀬奈。宝路のキザムーブにキャッキャしていたので恋に恋する女の子なんですね。

「為朝がかっこよかったからガンスタイルだ」頂きました!

「何もかも変わらない」宝路。切ない。やはり石の寿命になってしまうのか。人ならざる人生にしてしまったからオラディン王は責任を持って王家の養子に迎え入れたんでしょう。オラディンは良い王様だけど独断専行で家臣を引っ掻き回す迷惑も多々やってそうである。王家に異星人の養子ですよ。反発大きそう。

宝路もマイペースな良い人だから成り立った養子ですね。


17話

カナエマストーン回。

これが噂のカナエマストーン。形状が勾玉で色も禍々しさがあり、呪術的で良いご利益を貰えなさそうな感じがします。

そんなものでマブシーナが助けられるのか?逆に悪い事起こらないか?心配が募りますが、宝路のお宝探しの理由が真っ当で良かった。

呪いが王妃に掛かってからクリスタリア滅亡までそんなに時間差がないと思うんです。宝路のお宝探し速度を鑑みて、あんまり時間経ってなさそうなので。

母を失い、兄も豹変、父は叔父に襲われる。マブシーナ、よく人間不信にならなかったな。


18話

モンストーン30年も大人しくしてたんですね回。

確かにモンストーンを押さえ込むとは言っていたが本当に体内に眠ったままだとは思わなかった。地球に居たら不味いですよ。

ヨドンはいいぞおじさんは宝路の事が気に入っているんでしょうか。仲間に引き入れたくてウズウズしていますね。強いしな。クリスタリア王室で異物だった所とか気に入ってるのかな…。


19話

今年何色(が入れ替わりするの)ーー?!?!回。

戦隊のお約束入れ替わりネタですね。そして今年は豪勢にメンバー全員。裏では俺自身がキラメイストーンだから入れ替わりしようがなかった宝路が居る。理由が重い。

充留(ファイア)がめっちゃ主人公していたのも印象深い。見慣れた感じのレッド像です。だから余計に充留の発展途上なヒーロー像が浮き彫りになる対比が上手い話。やはり比べられるとこんなに違うんだ!と気付きやすい。

瀬奈お嬢様の身体を傷付けたくないしダメ出しされて落ち込んでるキラメイグリーン(マッハ)の絵面が一番面白かったかな。


20話

それは失礼なんじゃないか回。

充留の同級生カキハラさん再び。キラキラを既に発揮して活躍しているメンバーとは異なり、充留のキラメキは原石のキラメキなので触れた人にしか伝わらないのがもどかしいです。

そして彼の一番な所は誰だって輝いている事を自覚し、輝いていて欲しいと願う心と行動力を持っているところですね。

まあ、でも、その言い草は貶してると思うぞ。


余談

黄青銀のイケメン面白男子がそれぞれいいキャラでして、すっかり好きですね。

木原さんと水石さんはご本人がもう既に良いキャラしてます。庄司さんはトークも安定感があってよい。

庄司さんの背が高過ぎて平均身長の女性キャストと同じ画角に入れない問題にんまりしてしまう。アイムもそうだったね。

宝路がまたクリスタリアの服を着てくれる日が来るのを楽しみにしています。あの服の宝路が好き。

海王星。三本の薔薇。

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他の全ては燃えてしまえば良いのだと、青年は思い詰めるが、残った薔薇は三本。

貴方の愛はこの世に三つ。貴方が捨てようとしても、貴方の意思で燃えはしない。

 

本作、海王星は愛の話。

猛夫と魔子と彌平の愛の話。

 

猛夫の独白で最も多弁になるのが魔子ではなく父彌平に対する思い出話である点が男女恋愛を全面にした作品ではないと読み取ったキーポイントだった。

猛夫と魔子、彌平と魔子の愛は行動、つまり時間軸に沿って描かれているが猛夫と彌平の愛はそれぞれの独白や歌で示され、成熟した思いの形になっているのが感ぜられる。

更に魔子は自分は自分である事を強く発信しており、自分の決断が遅かった。自分が可哀想だと自ら言う。自分主体の人間なんですね。

変わって、猛夫と彌平はお互いを「俺が作った」「作られた」と意識していて、お互い支え合い、依存して生きている。

だから無理心中は猛夫と彌平によって完結するんです。

猛夫は親の殻を破って行くのを決めていたので作中では魔子との愛に殉ずるわけですが、シナリオは彌平との愛に溺れて死なせる。矛盾です。

愛する人の内、どちらかしか選べない状況の猛夫に対し、ある意味どちらも取って、どちらもその瞬間失う、とても酷な、それでいて優しいシナリオです。

愛する人に抱かれて、愛する人の元へ逝く。

ロマンチックですね。僕は好きです。

毒が出た時点で猛夫が飲む未来しか見えないと落ち込みましたが、優しいものだから裏切られましたよ。途中のフェイント含めてドギマギした。

何しろ出港する彌平に対して今生の別れを告げてますからね。死ぬにしても、殺すにしても、駆け落ちするにしても二度と父には会えない決意を見せているのでドキドキしっぱなしです。

毒入りだったのを猛夫は知っていたのか否か、はどちらも正解だと思うんですよね。客に任せてる意図を感じざる負えないじゃないですか。

だから猛夫は難しい役です。魔子と彌平への愛を身が半分に裂けるくらい表現しなきゃならない。

僕はどちらも同じだけ受け取ったので、そこでどちらかを決断する言い方は出来ないです。

 

もう一つこの作品の主題になる「運命」について。

魔子は自分主体の人間として描かれており、神なんて認識しない。神に反抗をする暇すらない程に。

生き残るのは運命に見向きもしないからですね。

対応する那美は否定と言う強烈な関心を向けており、故に狂気の運命に翻弄される。

運命に関しては女性陣に引かれたテーマであるとも思います。

象徴的なのは8回結婚したアンナ。正に運命に翻弄されたボロボロな歌を歌います。

あるいはそばかす。彼女は運命を利用して運命を壊したがる。そして運命を欲する。

それで欲しいものは手に入らないのだから、やはり運命は否定するものとして描かれているのではなかろうか。何かあったとしても、自分で乗り越えて行くしかないんだ。

魔子もアンナも一晩泣いて次を目指せるんです。シナリオの微かな希望がここにある。

 

あと色々な感想。

猛夫

・「21歳」って答えた時の声、お聞きになりましたか。まだ若いのを恥じらう様な、まるで僕は君に釣り合う男ですか?とでも言いたげな声。そしてその後、父の婚約者であるのを再認識してとても鬱になる猛夫くん21歳。声のトーンの下がり方よ。若いね。頑張れ。

僕はここで一気に猛夫が好きになってしまったんですよ。

・魔子とのハーモニーに歌上手いなあと素直に感心のターン。伸びやかで牧歌的なまろい歌声が心地良かった。

・デュエットを頼まれて魔子への気持ちをオープンにして良いのか躊躇ってた所から歌い出してスタオベの流れ、僕も心の中でスタオベした。吹っ切れた情熱的な歌でした。

・薔薇を抱えて絶叫する猛夫。胸を掻きむしりたくなる痛々しい姿にただ呆然と立ち尽くしてしまいました。差し伸べる手も出ない。一番苦しかったな。

遠くてあんまり分からなかったんですけど、泣いてたと思う。

あと山田さんはどちらかと言うとフィルム俳優なので足元を観たいなと事前から思っていて、カメラアングルとして足元を映すのは特殊ですから見まくる機会だと。

それで期待してたら思いの外、足音まで響くんですよね。足音聞いちゃった!と謎の興奮をしました。

猛夫は作中ずっと自分の気持ちに揺れ動いている人物です。歩幅が小さい時は特に迷っているシーンだったと全体的な印象があり、人との距離を詰める時に右足を後から半歩寄せて位置を定めるきらいがありましたね。少し引き摺るような感じで、臆病な人なのかなあとか、戸惑ってるのかなあとか、見てました。

 

魔子

記号的な魔性の女、ファムファタール。猛夫は彼女に女という女を見出したに違いない。

しなやかな動きが魅力的で僕も好きになっちゃいそうで怖かった。

子守唄を歌いながら登場する魔子の説得力たるや、こんなの落ちますよ。父の死に嘆いている青年が女の歌声で驚嘆の安寧を得るんですよ。僕なら落ちます。

逆に魔子は猛夫の何に惹かれたのか分からなかったな。自分の肉体を求めない所だろうか。彌平は魔子の身体を褒めますから、逆説で。

自分を作れるのは自分だけ。これは劇が作られた時代を考えると先進的な台詞ですよね。とても靭い女性像をファムファタールに与えるのが、いやファムファタールだからこそ与えたのかもしれないです。この作品女の方が意志が強い。男が囚われがちとも。

しかし彼女の魅力は尽きないです。魔性ですよ。

 

彌平

彼の存在はホテルから出られず鬱屈した他の登場人物とは違って晴れ晴れしていて、観ていてリラックス出来ました。

500円で舞台の端から端まで叫びながら駆け抜けるのは流石に笑いが止められなかった。

ユースケさんの持つ力なんですかね?力を抜かしてくれるんです。だから笑ってしまう。

でも締める時は締めます。魔子の取り合いで怒鳴る所は二人とも素でビクッとなってるのかの様に見えました。怖いので僕もビクッとなりました。

同じ言葉を2回繰り返す事が多い人物なので思い込む質なのが分かります。こうに違いない。こうに違いないんだ。

その思い込んだ殻に猛夫を閉じ込めていたとも取れますね。それが育てて来たと言う事。作ったと言う事。

一番鬱屈から逃れていながら、一番縛り上げられている滑稽な人物でした。

 

熊沢太郎

みんな大好き?三太郎の一番太っちょの太郎が個人的に大変好きです。ステップが華麗でコミカルな動きが可愛いんです。

突然のミュージカル好きよ。

熊沢太郎は出て来た瞬間から道化役だと認識したので安心して面白がれましたね。しんどいお話なので明るくしてくれる存在に救われながら進行してもらわないと保たない。

もちろん三太郎はただの道化ではなく、弱味につけ込んで商売したり、有名人をからかい煽てみたり毒を滲ませているのが味わい深い。

登場人物全員に言えますが、矛盾を内包しているのが今作の面白ポイントだな、なんて。

 

そばかす

見事にキュートな悪魔でしたよね。話し方や動きがピシピシと芝居がかっていて目が離せない。

大仰に芝居をやってくれるので陰湿な感じがないんです。この塩梅が良かった。

やらかす時は楽しそうなのに最後はちっとも楽しくなさそうで、反抗心だけの子なんですね。

同時に、彼女の嫌いな自分以外の幸せな人間を消し切れなかった意味にもなります。彼女がいくら悪知恵を働かせても手の届かない所に愛は行ってしまった。

 

啞の下男

音楽劇は歌で心を表現する訳なので、歌えないこの役は役そのものが劇に対するアンチテーゼですよね。

神は居るだなんて十字を切って、可笑しな話です。神は歌、音楽なのに。

志磨さんにスポットが当たったシーンでこの人がこの箱庭の神だとは感じるんですが、

神なんてこの作品には居ない、って事になるんだろうなと僕は彼を観て思いましたよ。

 

一先ず、今回はこのくらいで締める。

 

12月21日14:00開演

事前情報一切入れずに初見で観た感想と見解。

これから少しづつ情報を仕入れて咀嚼していきたい。深く考えられる素晴らしい劇でした。